コンプライアンスと言うと「企業のルール」と思われがちですが、実は言葉遣いやSNS投稿など日常の行動に含まれていることもあり、プライベートでも気に留めた方がいいことが多いです。
そこでこの記事では、日常生活に潜むコンプライアンス違反の例、自分を守るための考え方、セルフチェックの方法を紹介します。

小島 美和(佐藤 みなと)
合同会社あすだち 代表
時間に追われすぎない穏やかな生活を送りたくて、会社員生活を卒業→起業。オンライン事務代行として活動中。節約と時短をこよなく愛しています。息子と2人暮らしのシングルマザー。
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コンプライアンスは仕事だけの話ではない

コンプライアンスは、仕事中だけ守っていればいいものではありません。特に一人社長や個人事業主の場合、あなたは「商品・サービスの一部」であり、すべての言動が事業の信用となるケースが多いからです。
とはいえ、「コンプライアンスを守って生きていかなければならない」と身構える必要はないでしょう。大事なのは、社会常識や法律を守ったいつもと同じ生活にプラスして、他者に対する配慮ができているか実行前に立ち止まる姿勢を持っておくことです。
人は、自分の目線で物事を考えがちです。自分が良ければそれでいいと身勝手な人もいますし、自分が良いと思っているから回りもそう考えるだろうと思い込むケースもあり、それがトラブルの原因になるときがあります。その視点から一歩踏み込んだ視点で物事を見て考えるだけでも、コンプライアンスが守られます。
たとえば、
- SNSで取引先とのやり取りを暴露してしまう
 - 仕事内容や仕事のグチなどの詳細を第三者に話す
 - 他人の写真や文章を軽い気持ちで転載する
 - 仕事用のパソコンを家族と共有してデータが漏洩する
 
といったことが挙げられます。当の本人にとってはどれも悪意のないことだとしても、見方を変えればコンプライアンス違反ととらえられかねません。
仕事でもプライベートでも、「自分の言動が他者からどう見えるのか」を意識した振る舞いは信頼関係を築くことにつながります。
日常生活に潜むコンプライアンス違反の例

コンプライアンス違反は、普段何気なくやっている日常の行動に潜んでいることが多いです。「このくらいなら大丈夫だろう」で通用しないこともあるので、疑問に思ったら確認するのをおすすめします。
以下は日常によくある「見えない違反リスク」の代表例です。
SNSやブログでの発信
- 写真の背景に顧客名や資料が映り込む
 - 他人の文章・画像を引用しながら、出典を明記しない
 - 批判的な投稿や感情的な発言で、信頼を損ねる
 
データ・情報管理
- 外出先で公共Wi-Fiを利用して作業をする
 - 家族と共用しているパソコンで仕事をしたり顧客データを取り扱う
 - 簡単に推測されやすいパスワードを設定している
 
契約・取引のやり取り
- 口頭だけで金額や納期を決めてしまう
 - 納品物に第三者の素材を無断で使用する
 - 契約書を交わさずに仕事を受注する
 
日常的な言動・態度
- 飲み会や雑談の中で取引先の話をしてしまう
 - 軽い冗談のつもりが、差別的・ハラスメント的に受け取られる
 - SNSに仕事の詳細や愚痴を漏らす
 
コンプライアンスは自分を守る仕組みでもある

コンプライアンスを学ぶことで「ルールに縛られている」と感じやすいですが、実は自分自身と事業を守るための仕組みでもあります。特に、一人社長や個人事業主にとっては、コンプライアンスがトラブルや誤解から自分を守り、長く安心して仕事を続けるための「安全装置」になります。
一人で事業を経営していると、契約、請求、情報管理、SNS発信など、すべて自分で判断しなければなりません。トラブルが起きた場合も同様なので、万が一トラブルになった場合でも、コンプライアンスを知っているのと知らないのとでは対応スピードが変わるでしょう。
自力での解決が難しい場合には、弁護士、税理士、社会労務士などの専門家への相談も検討しやすくなるかもしれません。リスクを最小限に抑え、信頼を最大化にする仕組みととらえることで、その活用が定着すれば安心して挑戦できる土台を作れるでしょう。
一人社長・個人事業主のためのセルフコンプライアンスチェック

コンプライアンスは日々変化したり厳格化されたりするので、時代に沿って遵守していけるよう、定期的なアップデートが求められるでしょう。一人社長や個人事業主こそ、自分で自分を守るためにもセルフチェックの習慣を取り入れるのがおすすめです。
今日から始められる取り組みとして、以下のようなものが挙げられます。
その1:投稿・発言前に「第三者目線」で読み返す
まずは、SNSやブログなどで発信する前に、一度立ち止まって第三者の視点で見直すことです。
あなたの投稿は不特定多数の人に見られるので、投稿内容はあなた自身や事業の信頼性を見定める要素になります。軽い気持ちで投稿したつもりが、後々になって炎上したり、取引停止になったりする可能性もゼロではありません。
今やSNSは情報発信ツールとして欠かせない存在だからこそ、その内容がこちらの意図通りに適切に伝わるかが重要になってきています。だからこそ、「もし自分が顧客や取引先だったらどう感じるか」を想像して投稿したいものです。
その2:顧客情報・契約書類はしっかり管理する
顧客情報や契約書類の管理は、信用を守るうえでもっとも重要なコンプライアンスの基本です。
顧客情報や契約データは、第三者に見せていけない機密情報です。一度でも情報漏えいが起きると、たとえ悪意がなくても信頼を取り戻すのは難しく、契約破棄や取引停止のリスクにつながりかねません。
機密情報を安全に管理することは、法律の遵守だけでなく、「安心して仕事を任せられる人」という信頼を得るための行動です。
最低限の対策として、
- データ送信時にはデータにパスワードを設定する
 - 二段階認証の導入
 - 契約書のデジタル化とバックアップ
 
から始めたいですね。データ管理のていねいさは、あなたの仕事パフォーマンスやレベル感を投影するものでもあります。事務作業が苦手な場合には事務代行への依頼も検討してみてはいかがでしょうか。
その3:デバイス・アカウントを業務と私用で分ける
パソコンや業務で使用するツール・サービスのアカウントは、業務用と私用とで必ず分けて運用することが基本です。業務用と私用のものを一緒くたに使用していると、情報漏えいや誤送信のリスクがあります。
仕事上でもっとも避けなければならないことは、機密情報の取り扱いです。これは「機密情報保護方針」として契約に含まれるのが一般的で、一人社長や個人事業主も遵守するに
その4:契約・金銭に関するやり取りを記録に残す
契約内容や金銭のやり取りは、かならず記録に残しておきましょう。口頭やチャットだけで約束すると、誤解やトラブルが発生した際に「言った・言わない」の水掛け論になり、あなたが不利な立場に立たされる可能性があります。
一人社長や個人事業主は、トラブル発生時に対応できる法務担当がいないぶん、日常的に記録を残すことが最大の防衛策になります。
契約書のような文書で残すのが理想的ですが、最低限メールやLINEで記録を追えるようにしておくことが大切です。これは、「相手を疑うため」ではなく、お互いを守るためのビジネスマナーです。
その5:月に一度、自分の行動を振り返る
月に一度、自分の行動を振り返る時間もおすすめです。
コンプライアンスは一度整えたら終わり、というわけではありません。日々の行動を見直して改善を積み重ねることで、自然に行動に移せるようになることが大切です。「やらされている」「やらなければならない」では、継続するハードルが高いと感じやすくなります。
業務に追われていると、売上につながらないと思える行動を省きたくなるものです。しかし、振り返りは自己成長を実感すると同時に、顧客や取引先に対して誠実に対応し、信頼を築けているか確認する作業でもあります。ぜひ試してみてくださいね。
まとめ

コンプライアンスは、守るためのルールでもあり、信頼を育てる日々の習慣でもあります。日々の積み重ねによって気持ちよく仕事ができ、プライベートも充実できる効果が期待されます。
コンプライアンスが細かくチェックされるようになった昨今だからこそ、できるところから取り組みたいですね。
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