「大安だからこの日にしよう」「仏滅は避けたほうがいいかも」──カレンダーで目にする六曜(ろくよう)を、何となく気にしたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、現代のビジネスシーンやライフスタイルにおいて、六曜をどこまで重視するべきかは判断が難しいテーマです。
そこでこの記事では、六曜の基本的な意味や由来に触れつつ、その「重要性」が本当にあるのか、あるいは迷信に過ぎないのかを掘り下げて解説します。

小島 美和(佐藤 みなと)
合同会社あすだち 代表
時間に追われすぎない穏やかな生活を送りたくて、会社員生活を卒業→起業。オンライン事務代行として活動中。節約と時短をこよなく愛しています。息子と2人暮らしのシングルマザー。
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六曜とは?その起源と意味

六曜は、「大安」「仏滅」「先勝」「先負」「友引」「赤口」の6つの暦注(れきちゅう)を指し、日の吉凶や縁起を占うために使われる指標です。特に日本では、冠婚葬祭の日取りを決める際によく用いられています。
六曜は、もともと中国の占いの体系「小六壬(しょうりくじん)」に由来し、江戸時代に日本へ伝わって以降、人々の暮らしに深く根づいてきました。明治時代には一時公文書での使用が禁止されましたが、民間では根強く残り、カレンダーや日取りの選定に今なお使われています。
六曜の意味のまとめ
六曜 | 意味・特徴 | 適した行動・避けたい行動 |
たいあん | 大安「大いに安し」の意。六曜の中で最も吉日とされ、何事も成功しやすいとされる。 | 結婚式・開業・契約・引越しなどに最適 |
ぶつめつ | 仏滅「仏も滅する」とされる凶日。全てのことにおいて不吉とされる日。 | 結婚式・開業・大きな買い物は避けられる傾向 |
せんしょう/さきがち | 先勝「先んずれば勝つ」の意。午前中が吉、午後は凶。 | 午前中の用事・急ぎの行動に適している |
せんぷ/さきまけ | 先負「先んずれば負ける」の意。午前中が凶、午後は吉。 | 午後にゆったり始める行動に向いている |
ともびき | 友引「友を引く」の意。勝負事では引き分け、葬儀には不向きとされる。 | 結婚式は吉日とされるが、葬式は避けられる |
しゃっこう/しゃっく | 赤口仏教の「赤舌日(しゃくぜつにち)」が由来。午の刻(11~13時)のみ吉、それ以外は凶。 | 基本的に避けるが、正午のみ行動可とされる |
六曜の重要性は現代でもあるのか

六曜の重要性は、現代においても一定の影響力があります。特に、ビジネスや冠婚葬祭といった場面では、六曜を意識して行動する人や企業も少なくありません。
これは、六曜が科学的な根拠に基づいているわけではないですが、長年にわたって日本の風習や文化に根付いてきた「縁起担ぎ」の象徴という点が影響しているでしょう。合理主義が進む一方、人間関係や信頼の構築を大切にする日本社会においては、相手の価値観を尊重する姿勢が求められているためです。
よって、六曜は、合理性だけでは測れない「相手との関係性」や「文化的コンテキスト」において、現代でも意味を持ち続けていると言えるのです。
六曜を重視する人・しない人の違い

六曜を重視するかどうかは、価値観、世代、関わる場面によって大きく異なります。六曜を気にする人も気にしない人もいるので、円滑な人間関係やビジネスにおいては両方の考え方について理解を深めることが大切ではないでしょうか。
六曜を重視する人は、歴中としての文化的・心理的な意味合いが強いです。上述のとおり、六曜は科学的根拠に基づくものではありませんが、年配の世代や、冠婚葬祭、不動産、建築などの「縁起」を重んじる業界では、六曜を日取りの基準としているケースが多いです。一方、若い世代や合理主義的な価値観を持つ人の中には、六曜を気にする必要はないと考える人も一定数います。
正直、六曜を重視するかどうかは人によって異なります。自分は気にしないから無視する、という姿勢ではなく、相手の受け取り方を考慮して臨機応変に対応することが、現代においては大切な考え方と言えるのではないでしょうか。
六曜の重要性をどこまで配慮すべきか

六曜の取り扱いに迷ったときは、「自分が気にするか」ではなく、「相手がどう受け取るのか」を基準に配慮することが大切です。すべての人が六曜を気にするわけではありませんが、相手に不快感や不信感を与える可能性がある場面では、一定の配慮がマナーとして求められるでしょう。
たとえ、あなたがアンチ六曜だったとしても、相手の希望通りに六曜を取り入れることで一方的に不利益を被ったり損をしたりするということは、可能性としてゼロに近いでしょう。そして、アンチ六曜を無理に押し通すよりも調整したほうが、結果的にスムーズな関係構築につながるのは言うまでもありません。
六曜そのものに実体的な効果があるかどうか、という視点ではなく、それに対する相手の認識や価値観に応じて「適切な配慮」を行うことが、現代における信頼づくりやコミュニケーションの一環と言えるのです。
六曜と他の縁起文化との違い

六曜は、日本の縁起文化の中でも特に広く浸透している指標ですが、「一粒万倍日」や「天赦日」など他の吉日とは意味や性質が異なります。
なぜこのような違いが生まれるのかと言うと、六曜は「日ごとに巡る六つのサイクル」であるのに対し、一粒万倍日や天赦日などは「特定の吉日」として年に数回しかない貴重な日だからです。また、六曜は仏教や陰陽道の民間信仰と関連があるのに対し、他の吉日は天体の動きや古代中国の暦学、神道的な思想に基づいています。
このように、六曜は日常に取り入れやすい一方で、他の吉日は「特別な日」として希少性が高く、より強い意味づけを持つ傾向があります。それぞれの違いを理解しておくことで、行動のタイミングを決める際に目的や価値観に合わせた判断ができるようになるでしょう。
日本の代表的な吉日の種類と意味
吉日名 | 意味・特徴 | 適した行動・おすすめの使い方 |
いちりゅうまんばいび | 一粒万倍日一粒の種が万倍に増えるという意味。努力が大きな実りになるとされる吉日。 | 事業開始、口座開設、財布の購入、投資のスタートなど |
てんしゃにち | 天赦日天がすべての罪を許す日。最上の大吉日とされ、何を始めてもよいとされる。 | 新しい挑戦、開業、転職、結婚、引越しなど全般に吉 |
とらのひ | 寅の日「金運を呼ぶ日」とされ、寅が千里を行って千里を帰ることから、旅や金運に吉。 | 金運アップを願う行動(財布購入、旅行、宝くじ購入など) |
みのひ | 巳の日弁財天の縁日で、芸術・財運に関係。特に金運・芸事に良いとされる。 | 金運アップ、芸術活動のスタート、弁財天参拝など |
つちのとみのひ | 己巳の日60日に一度の特別な「巳の日」で、通常の巳の日よりさらに金運の効果が高い。 | 高額の出費・大きな投資、金運に関する祈願・行動 |
ぼそうにち | 母倉日母が子を育てるように、天がすべてを慈しむ吉日。結婚や引越し、移転に良い。 | 結婚、入籍、出産、引越しなど家族に関すること |
かみよしにち | 神吉日神事に関することが吉とされる日。神社参拝や祈願などに適している。 | 地鎮祭、神社参拝、縁結び・合格祈願など |
まとめ

六曜は科学的な根拠があるわけではありませんが、日本の文化や価値観に深く根付いた「縁起の指標」として、今なお多くの場面で影響力を持ち続けています。六曜を完全に無視することも、過剰に振り回されることもせず、自分の考えと相手への配慮のバランスを取ることが、現代における六曜との付き合い方と言えるでしょう。
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