近年、多くのサービスがCloudflare(クラウドフレア)というインフラを利用しており、知らないうちに恩恵を受けています。しかし、2025年11月にはCloudflare側の不具合が原因で、ChatGPT、Notion、Canvaをはじめとする人気サービスに障害が発生したのは記憶に新しいのではないでしょうか。
そこでこの記事では、2025年11月に発生したCloudflare障害を例に、どのような障害が起こるのか、適切な対処方法、原因の見分け方、そして日頃からできる予防策までをわかりやすく解説します。

小島 美和(佐藤 みなと)
合同会社あすだち 代表
時間に追われすぎない穏やかな生活を送りたくて、会社員生活を卒業→起業。オンライン事務代行として活動中。節約と時短をこよなく愛しています。息子と2人暮らしのシングルマザー。
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2025年11月に起きた「Cloudflare障害」の概要

2025年11月18日に発生した「Cloudflare障害」は、世界中のWebサービスに同時多発的なアクセス障害を引き起こした大規模トラブルです。
ChatGPT、Canva、Notionなどクラウドを用いたサービスにて「challenge.cloudflare.comのブロックを解除してください」というメッセージが表示され、一時的に利用できなくなりました。
原因はユーザー側ではなく、Cloudflareというインターネット基盤サービスのバグです。これにより安全確認画面が正常に機能しなくなり、誤ってブロック扱いになる現象が起き、正常なユーザーであっても不正アクセスと誤判定され、ログインがされなくなりました。
Cloudflare(クラウドフレア)は、インターネットの裏側で、Webサイトを安全かつ速く表示するために働いているインフラサービスです。不正アクセスの予防、通信速度の維持、サイバー攻撃の撃退といった役割を持っています。ChatGPT、Notion、Canvaなど多くのサービスで利用されています。
Cloudflare障害の対処方法

Cloudflare障害の原因には、
- Cloudflare側のトラブル
- ユーザー側のトラブル
この2パターンがあります。どちらに該当するかで適切な解決策も大きく変わります。
その1:Cloudflare側のトラブルが原因の場合
2025年11月に発生した障害のように、Cloudflare側のトラブルが原因の場合は、基本的に普及を待つしかありません。インターネットの基盤レベルの問題なので、為す術がない状況になります。
その中でも何とかしたい気持ちはあるにせよ、無理に操作したり設定変更をすると逆効果になりかねません。その日に対応しなければならない仕事・作業は翌日に持ち越し、気持ちをリフレッシュさせるのがおすすめです。
その2:ユーザー側のトラブルが原因の場合
Cloudflareはアクセス元の安全性を判断しているため、自宅や職場のネットワークが何らかの理由で「不正なアクセス」と判断されてしまうことがあります。これによって「続行するためには、challenge.cloudflare.comを解除してください」というエラーが表示されることがあります。
ユーザー側に原因がある場合は、以下の手順を上から順に試して、原因を的確に切り分けるのがおすすめです。
ユーザー側のトラブルが原因の場合の対処方法
| 手順 | 手順から推測される原因 | |
| 1 | スマホの4G/5Gでアクセスする | 自宅Wi-Fi |
| 2 | ブラウザの拡張機能をオフにする | 広告ブロッカー・セキュリティ系がCloudflareの処理を妨害している可能性大 |
| 3 | VPN・プロキシを完全にオフにする | VPN利用 |
| 4 | ルーターの電源を5~10分抜いて再起動 | 新たにIPが割り当てられ、ブロックが削除されることがあります ※1~2分の再起動だと、IPが変わらない |
| 5 | プロバイダにIPアドレスのリフレッシュを依頼する | IPの問題(IPが新しくなると、ほとんどのケースで即復旧します) |
Cloudflare側の障害か?ユーザー側の問題か?見分けるポイント

「challenge.cloudflare.comのブロック表示エラー」が表示された場合、まずやるべきことは原因がどちらにあるかを見極めることです。
ここでは、初心者でも迷わず判断できるように、ポイントを整理しました。
その1:Cloudflare側の障害が疑われるケース
次の条件にひとつでも当てはまる場合、あなたの設定やネット環境が原因ではなく、Cloudflare側にトラブルが生じている可能性が非常に高いです。
具体的には、
- 複数のクラウドサービスで同時にアクセスできない
- X(旧Twitter)などSNSで同じエラーが話題になっている
- スマホの回線(4G/5G)でも同じエラーが表示される
- エラーメッセージがCloudflareそのものに関連している
です。パソコン、スマホ、タブレットなど、複数のデバイスで同じ現象が起きるので、見極めがしやすいです。
Cloudflare障害を避けるためにできること

Cloudflareそのものの障害は、インターネットの基盤で発生するため、ユーザー側で完全に防ぐことはできません。しかし、「Cloudflareに自分の回線だけがブロックされる」というトラブルは、日頃の工夫で回避できるでしょう。
ここでは、Cloudflareを利用するサービスを安定して使うために、ユーザーが実践できる予防策を紹介します。
その1:VPNの常時オンを避ける
Cloudflareは、VPN経由のアクセスを不審と判断してブロックすることがあります。
- 無料VPN
- 海外サーバーを経由するVPN
- プライバシー保護を強化しすぎるVPN
は特に誤判定の原因になりやすいです。必要なときだけ一時的に使い、普段はオフにするのがもっとも安全でしょう。
その2:VPNの常時オンを避ける
AdBlockやuBlock Originなどの拡張機能は、Cloudflareが表示する「安全確認画面」を遮断してしまうことがあります。その結果、安全確認が完了できず、アクセスがブロックされるという現象が起きるので、VPNの常時オンを避けるのが無難でしょう。
重要サービスでは拡張機能をオフにし、問題が起きた場合には、拡張をすべて無効化して再チェックしてみてください。
その3:公共Wi-Fiの利用を控える
カフェ、ホテル、商業施設などのフリーWi-Fiは、たくさんの人が同じIPアドレスを使うため、Cloudflareが他の利用者を「危険」と判断した場合にブロックされることがあります。
外出先で作業が必要な場合、フリーWi-Fiを使わないようにし、代わりにスマホのテザリングを利用する方が安全です。
その4:自宅ルーターを定期的に再起動する
Cloudflareによる誤ブロックは、IPアドレスが長期間固定されていることが原因で起きるケースがあります。月1回、ルーターの電源を5~10分抜くとIPアドレスが新しくなる可能性が上がり、誤ブロックを予防できます。
その5:ブラウザの環境を健全に保つ
ブラウザが汚れてくると、Cloudflareのチャレンジ画面が正常に作動しないことがあります。
- 月1回のキャッシュクリア
- 不要な拡張機能の削除
- シークレットモードでの動作確認
を行うことで、安全性が大幅に向上するでしょう。
その6:マルウェアに感染しないように注意する
自宅で利用している端末のいずれかの端末が、ウイルス感染、迷惑ソフトの通信、自動アタックツールを実行していると、あなたの回線自体がブロックされることがあります。セキュリティソフトを最新に保つようにしましょう。
Cloudflare障害の過去の事例

Cloudflareは世界中のWebサービスを支えるインフラであるため、一度障害が発生すると、多くのユーザーに影響が及びます。
2025年だけでも複数回の障害が発生しているので、「Cloudflare側に原因がある場合の減少」を理解するうえで役立つ事例となります。具体的には以下の通りです。
2025年に発生したCloudflare障害
| 1 | 3月1日 | R2(オブジェクトストレージ)を含む複数のCloudflareサービスでエラー率が上昇し、約1時間ほど障害が発生した。書き込み操作の失敗や、一部サービスでのアクセス不具合が報告された。 |
| 2 | 6月12日 | Cloudflareの内部サービス群(Workers KV, WARP, Dashboardなど)で障害が発生し、一部サービスのリクエスト失敗やアクセス障害が報告された。 |
| 3 | 11月18日 | Cloudflareのボット管理機能で使われる設定ファイルの生成ロジックにバグが発生。これにより世界中で多数のWebサイト・サービスで一斉に500番台のエラーや「challenge.cloudflare.comのブロック解除を求める画面」が表示され、多くのユーザーがアクセス不能になった。 |
| 4 | 12月5日 | ファイアウォール設定の原因で、世界中で多数のWebサイトやサービスが数十分~数時間にわたって利用不能になった。 |
まとめ

2025年11月のCloudflare障害は、世界中のサービスに影響が及んだ大規模トラブルでした。原因はCloudflare側のシステム障害で、ユーザーの操作では解決できないタイプの障害です。
ただし、同じような障害はユーザーの環境が原因で起こることもあります。原因がCloudflare側かユーザー側かを切り分けて、障害にあわせて臨機応変に対応したいものです。
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