リモートワークが普及して注目されているのが、旅先で仕事をする「ワーケーション」です。しかし、実際に働き方としてアリなのかと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、私が箱根でワーケーションをした実体験をもとに、事前準備、仕事環境、気づきまでをご紹介します。

小島 美和(佐藤 みなと)
合同会社あすだち 代表
時間に追われすぎない穏やかな生活を送りたくて、会社員生活を卒業→起業。オンライン事務代行として活動中。節約と時短をこよなく愛しています。息子と2人暮らしのシングルマザー。
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はじめてのワーケーションで箱根を選んだ理由

私がはじめてのワーケーションで箱根を選んだのは、ほどよい非日常感を味わえそうだと思ったからです。
今回は、子供のお泊り保育にあわせてワーケーションを計画したので、お迎えの時間で間に合うように近距離であることが必須でした。その中で候補に挙げたのは、箱根、横浜(みなとみらい)、鎌倉の3ヶ所だったのですが、「普段はなかなか行けないところ」という視点で考えて、箱根にしました。
ワーケーションを成功させる事前準備

ワーケーションを成功させるために行った事前準備は、
- 当日のスケジューリング
- 訪問する飲食店やお土産店のリサーチ
- 乗り換えも含む交通手段の確認と比較
の3つです。どれも当日のスケジュールを立てるために行ったことです。これは、ワーケーションでの仕事とプライベートのバランスを保つためだけでなく、時間を有効に使うために必要な工程だと考えました。
実際に計画した当日のスケジュールは以下のとおりで、仕事に重きを置いてスケジュールを立てました。
実際に計画した当日のスケジュール
| 時間 | スケジュール内容 |
| 11:30 | 箱根湯本駅着 |
| 12:00 | 昼食 |
| 13:30 | 散策(当日の夕食と翌日の朝食を購入) |
| 14:40 | 箱根湯本駅からバスで移動 |
| 15:00 | 旅館にチェックイン→仕事 |
| 19:00 | 夕食 |
| 21:00 | 入浴→就寝 |
※翌日は6:00にチェックアウトして、子供のお迎えに行きました
箱根湯本から宿泊旅館までの交通手段
当初は、箱根湯本駅からバスで移動する予定でしたが、翌日に電車で帰宅しないとお迎えに間に合わないことが判明し、電車での移動に変更しました。
夕食をどこで食べるのか問題
夕食は、箱根登山鉄道 宮ノ下駅前にある「森メシ」にする予定でした。しかし、予約制だったことと移動時間がかかることを理由に断念し、箱根湯本駅で駅弁を買って食事にすることにしました。
スケジュールを立てるときに検討した施設・観光地
箱根でのワーケーションは仕事になるのか?

結論、環境を整えれば十分仕事になると感じました。
観光地というイメージが強い箱根ですが、調べた限りではWi-Fiや電源を完備したカフェや宿泊施設が増えているためです。箱根は山間部が多く、電波が入りづらいイメージがありましたが、通信環境で不便に感じることはありませんでした。
ワーケーション当日のスケジュール
ワーケーションの当日は、あらかじめ立てたスケジュールよりも時間が前倒しになり、結果的に作業時間が増えました。以下のとおりです。
ワーケーション当日のスケジュール
| 時間 | スケジュール内容 |
| 10:30 | 箱根湯本駅着 |
| 11:00 | 昼食(湯葉丼 直吉) |
| 12:00 | 散策 ・ちもとで湯もちを購入(お土産) ・千里で朝食用のいなり寿司を買う予定が、朝食には重く断念 ・箱根湯本駅の改札前にある箱根の市で夕食の駅弁を購入 |
| 13:00 | 箱根湯本駅から宮ノ下駅へ移動、NARAYA CAFEで作業 |
| 15:30 | 旅館にチェックイン→仕事 |
| 19:00 | 夕食 |
| 21:30 | 入浴→就寝 |
「箱根 つたや旅館」の作業環境

今回の宿は「箱根 つたや旅館」というゲストハウスです。「箱根 旅館 おすすめ」でGoogleで検索して偶然見つけて、評判も室内の雰囲気も良かったので即決しました。
| 名称 | 箱根 つたや旅館 |
| 住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町底倉240-1 |
| アクセス | 伊豆箱根バスまたは箱根登山バス 神社下バス停から徒歩1分 箱根登山バス ホテル前バス停から徒歩4分 箱根登山鉄道 宮ノ下駅から徒歩15分 |
仕事ができるのは「ラウンジ」というフロアで、Wi-Fiは完備、窓際のカウンターテーブルに計8個ほどの電源のあるデスクがあります。15:30頃にチェックインをしてラウンジへ行ったときに他の宿泊客はおらず、貸し切り状態でした。17:00頃から他の宿泊客もちらほら見え、18:00頃には宿泊客でにぎわい始めましたが、集中力をそがれてしまうほどではありませんでした。
「NARAYA CAFE」の作業環境

「NARAYA CAFE」は、箱根登山鉄道 宮ノ下駅から徒歩2分ほどのところにあるカフェです。足湯スペースがあり、ギャラリーも併設されていて、全体的に広々としているのが特徴です。
| 名称 | NARAYA CAFE |
| 住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下 404-13 |
| アクセス | 箱根登山鉄道 宮ノ下駅からすぐ |
| 営業時間 | 10:30-17:00 |
| 定休日 | 水曜日・第4木曜日 |
電源はレジ横のカウンターテーブル席に3個、ギャラリー内にあるカウンターテーブルに1個ありました。レジ横は人の出入りがあり、扉がなく秋~冬にかけては風が通り過ぎて寒いので、ギャラリー内のカウンターテーブルで作業するのが無難です。
このカフェは箱根の旅行ガイドにも載っている有名なお店なのもあり、平日でも家族連れやグループで利用されている方もいらっしゃいました。ところが、ギャラリー内のカウンターテーブルを利用されている方はおらず、人の往来も少ないので集中できる環境でした。
小島美和カウンターの目の前が山で、ふとしたときに紅葉が目に入って癒されました。
箱根でのワーケーション得た気づき


箱根でのワーケーションを通して感じたのは、自分の体力と仕事のバランスが勝負になることです。仕事を優先にしたスケジュールでも、体力の消耗が激しく疲労が溜まりやすかったように感じます。
確かに非日常感はあったのですが、「ワーケーションに非日常感は必要だったのか?」「あえて遠方へ行く必要があったのか?」と思うところもありました。
その1:外国人観光客が多すぎる
今回、金曜日に行き、10:30頃に箱根湯本駅に着いたのですが、箱根湯本駅から強羅方面行きの電車は通勤ラッシュ並みに混雑していました。ぱっと見た限りでは、外国人観光客でごった返していました。
私が行った日だけかもしれないですが、混雑がストレスになりやすい場合は、芦ノ湖方面への観光は時間をずらすことも検討した方がいいかもしれません。
一方、箱根湯本駅の駅前の通りはすいていて、歩きやすかったです。ゆっくりとお土産を買ったり食べ歩きをするのはおすすめです。歩道上にベンチが置かれているので、座って食べたい方にも安心です。
その2:仕事時間の確保を優先してスケジュールを立てる
スケジュールを立てるのに優先すべきは「仕事時間の確保」です。
現地に行くとテンションが上がって、どうしてもプライベート(観光)にシフトしやすくなり、仕事時間を削りたい衝動に駆られます。自分を律するのが苦手な場合は、仕事に比重を置いたスケジュールを立てて、それに基づいてスケジュールを消化していく感覚がちょうどいいように感じました。
その3:天気予報をかならず確認して服装・持ち物を用意する
箱根は標高が高く、季節を問わず気温が低くなりやすく、寒暖差が大きいので、天気を確認したうえで服装を決め、持ち物を用意するのをおすすめします。
今回は、当日だけでなく翌日の天気をまともに調べずに準備して薄着で行き、最低気温が8℃だと知って後悔しました。薄着だったことと、久しぶりの一人旅で無意識のうちに身体も緊張していたようで、帰宅後に風邪を引いたのは反省点です。
また、立地的に坂道が多いので、スニーカーなど歩きやすい靴が不可欠ですね。羽を伸ばしたいからオシャレしてブーツで行ったのですが、宮ノ下駅へ向かう道が傾斜の強い坂道で体力的に大変でした。


その4:気分転換が目的ならワーケーションにこだわらなくていい
気分転換をして、作業効率を上げたいと考えている場合には、近場にあるコワーキングスペースやカフェなどでの作業でも充分だと思いました。
私が産後はじめての一人旅に浮かれていたのもありますが、ワーケーションをやっていて「ワーケーションそのものよりも、自宅以外で集中できる環境がほしかったのではないか」ということに気づきました。普段と違いすぎる環境にしすぎて体調を崩したのもあり、体調を崩すくらいなら少しの変化でもパフォーマンス高く仕事ができそうな近場のコワーキングスペースやちょっといいカフェでもちょうどいいように感じました。



帰宅後に疲れがドッと出てしまったので、ワーケーションを頻繁にしたいとは思えませんでした。
その5:子連れワーケーションはしない方がいい
子連れでワーケーションをされる方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的に子連れワーケーションはしない方がいいように感じました。
理由は、「集中力をキープするのが難しいから」です。近場だとしても、子供にとって不慣れな場所だとグズリやすく、子供を優先すると仕事どころではなくなってしまうおそれがあるからです。
自分にとっても慣れないことが多いので、子連れワーケーションで逆にストレスを溜め込んで仕事面で「非効率」と感じる場面が多くなりそうな気がしました。
箱根でのワーケーションでかかった費用


今回のワーケーションは、1泊2日、平日利用で実施しました。
観光目的ではなく、仕事に集中しながらリフレッシュすることを目的としたため、費用は最低限になっています。予算を決める際の参考にしていただければ幸いです。
箱根でのワーケーションでかかった費用(1泊2日)
| 宿泊費 | 7,000円 |
| 食事・カフェ代 | 3,700円 |
| お土産代 | 1,100円 |
合計費用:11,800円
宿泊費は早割かつ平日価格で安く抑えられました。今回の宿泊先はBooking.comでの評価が9.3と評価が高いので、早めに予約しないと予約が取れないかもしれません。
まとめ


箱根でのワーケーションは気分転換になるとともに、時間の使い方を見直すきっかけになりました。
ただ一方で、ワーケーションでの働き方には向き不向きがあり、日頃から仕事、家事、育児で忙しく過ごしている私にとっては、さらに忙しくなったようで、あんまり向いていないように感じました。自分に合う働き方・働く場所を知るためにも、一度ワーケーションを試してみるのはいかがでしょうか。
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