古くなったパソコンを処分するとき、「この費用は経費になる?」「勘定科目は何を使えばいい?」と迷うことがあります。減価償却中のパソコンだったり、業者に回収を依頼したりする場合には、会計処理の判断に不安を感じやすいポイントでもあります。
そこでこの記事では、パソコン廃棄費用の経費処理の考え方、勘定科目の選び方、ケース別の仕訳例をわかりやすく整理しました。あわせて、依頼できる業者の種類や失敗しないためのポイントもご紹介します。

小島 美和(佐藤 みなと)
合同会社あすだち 代表
事務歴15年以上。2021年に独立、幅広い業種の一人社長や個人事業主のサポートをしています。「仕事のていねいさ」「相談しやすさ」に定評。
限られた時間の中で最大の成果を出す「効率化」を重視し、お客様が本来の業務に集中できるよう、心強いパートナーとして伴走します。
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パソコン廃棄費用は経費にできる?

パソコンを事業で使っていた場合、その廃棄費用を経費として計上できます。
廃棄費用は、処分するためのコストと見なされます。よって、「処分に必要だったコスト」として、事業を行ううえで発生した支出にあたるため、必要として必要経費に含められるでしょう。
当然のことながら、私用で使っていたパソコンの処分費用は経費になりません。廃棄したいパソコンの利用用途が事業利用かそうでないかを明確にして、適切に経費計上したいですね。
パソコン廃棄費用の勘定科目はどれを選べばいいのか?

パソコン廃棄費用の勘定科目は、「支払手数料」または「雑費」で処理するのが一般的です。これは、パソコンそのものを購入した費用ではなく、処分するために発生したサービス費用にあたるためです。
家電量販店でリサイクル料を払った場合や、回収業者に処分を依頼した場合は、どちらも「支払手数料」で計上して問題ないでしょう。会計ソフトによっては「雑費」を選ぶケースもありますが、いずれにしても毎回同じ勘定科目で統一して処理することが大切です。
また、すでに固定資産として計上しているパソコンを廃棄した場合でも、廃棄にかかった費用そのものは別途経費として処理します。資産の除却処理とは切り分けて考えることで、会計処理がわかりやすくなるでしょう。
パソコン廃棄費用の仕訳例【ケース別】

パソコン廃棄は、家電量販店・回収業者・データ消去サービスの利用、または無料回収で送料が発生した場合のいずれかが想定されます。
しかし、どの場合においても、
(借方)支払手数料 〇〇円 / (貸方)現金 〇〇円
で対応するのが一般的です。
ただし、貸方は支払方法によって勘定科目が異なります。
- 現金払いの場合は「現金」
- 銀行口座から振り込んだ場合は「普通預金」
- クレジットカードで支払った場合は「(クレジットカード)未払い金」
となりますので、実際の経費処理では、支払方法にあわせて貸方の勘定科目を変更してくださいね。
減価償却中のパソコンを廃棄した場合

減価償却中のパソコンを廃棄したときは、「廃棄にかかった費用」と「パソコン本体の処理」を分けて考えましょう。廃棄費用は経費にできますが、パソコン本体は固定資産の除却処理を行います。
減価償却中のパソコンは、まだ帳簿上の価値(未償却残高)が残っている資産です。そのため、単に処分費用を経費にするだけでは不十分で、使わなくなった資産を帳簿から外す手続きが必要になります。これを行わないと、実態と帳簿がズレてしまいます。
たとえば、購入価格20万円のパソコンを減価償却中に故障して廃棄し、処分費用として5,000円支払った場合、
- 処分費用5,000円は「支払手数料」で経費処理
- パソコン本体費用は、固定資産の除却処理を行い、残っている帳簿価額があれば除却損として計上
このように、経費処理と資産処理は別々に行うのがポイントです。
小島美和処理方法に迷う場合は、税理士に相談してくださいね。
パソコン廃棄費用を依頼できる業者の種類


パソコン廃棄を業者に依頼する場合、処分したい台数や重視するポイントによって、選ぶべき業者がかわります。
ここでは、代表的な2つの選択肢をご紹介します。
| 特徴 | 業者の例 | |
| 家電量販店の回収サービス | ・自分で店舗に持ち込む ・リサイクル料や改修費用が明確 ・領収書が発行され会計処理がしやすい | ヤマダ電機 ケーズデンキ ヨドバシカメラ |
| データ消去専門業者 | ・顧客情報や業務データを扱う人向け ・物理破壊や専用ソフトによる消去をしてくれる ・データ消去証明書を発行してくれる業者もある | リネットジャパン 株式会社HAKU ソフマップ ITAD |
業者選びと会計処理で失敗しないポイント


パソコン廃棄は、業者選びと会計処理をセットで考えましょう。どちらか一方だけに気を取られると、後から「こんなはずじゃなかった」となりがちです。
ここでは、実務でつまづきやすいポイントを整理します。
その1:許可のある業者かをかならず確認する
不用品回収業者を利用する場合は、「一般廃棄物収集運搬業」や「産業廃棄物収取運搬業」の許可を持っているかをチェックしましょう。
無許可業者に依頼すると、不法投棄などのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。事業用パソコンの場合は、産業廃棄物として適切に処理できる業者かどうかが判断基準になります。
その2:データ消去の方法と証明書の有無を確認する
パソコンには、取引先情報や顧客データなど、重要な情報が残っているケースが多いです。
業者を選ぶときは、
- 論理消去(専用ソフトによる消去)
- 物理破壊(ハードディスクの破砕など)
のどちらかに対応しているかを確認しましょう。あわせて、「データ消去証明書」を発行できる業者に依頼すると、万が一の時の安心材料になります。
その3:見積書・領収書の内容をチェックする
会計処理で困らないためには、少なくとも領収書に「パソコン廃棄費用」「回収手数料」など、処分内容がわかる表記があると安心です。「作業一式」などの曖昧な表現だけだと、後から支出内容を説明しづらくなることがあります。
その4:高額なパソコンは固定資産かどうか確認する
処分するパソコンを10万円以上で購入している場合、固定資産として管理している可能性があります。
この場合は、
- 廃棄費用は「支払手数料」「雑費肥料」で経費処理
- パソコン本体は、固定資産の除却処理
と、処分費用と資産処理を分けて考えることが大切です。ここを混同すると、帳簿と実態がズレてしまいます。
その5:勘定科目は毎回同じルールで処理する
廃棄費用を「支払手数料」にしたり「雑費」にしたりと、毎回バラバラな勘定科目で処理をすると、帳簿がわかりにくくなります。どちらを使うかを決めたら、社内ルールとして統一するのがおすすめです。
金額の大小にかかわらず、処理方法に一貫性がある方が、税務上も説明しやすくなります。
まとめ


パソコンの廃棄費用は、事業で使っていたものであれば、原則として経費にできます。その際の勘定科目は「支払手数料」や「雑費」で処理し、支払方法に合わせて仕分けをすれば、会計処理もシンプルでしょう。
減価償却中のパソコンを廃棄する場合は、廃棄費用の経費処理と資産の除却処理を分けて考えることが大切になります。会計処理と実務をセットで押さえておけば、パソコンの廃棄も安心して対応できます。
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